30万打記念アンケート企画より始まった妄想コンテンツ特別編です。ダイヤとハイキュー。ちょっとずつ増えていくかもです。名前変換はこちらから、感想・ご意見はこちらの拍手からお願いします!(150905始動)

お祭りでみんなとはぐれちゃいました


沢村栄純の場合 落ち着きのない沢村がいなくならないように見張っていたつもりが、ふと気がつけばみんなからはぐれてしまっていた。どうしよう……と言えば「先輩もお祭りにテンション上がっちゃったんですか!?まったくしょうがないな〜!!でも俺がついてるんで大丈夫です!みんなと合流しましょう!」と言って親指をグッと立ててくる。いや元はと言えば沢村がはしゃぐからだよ?!と反論しても聞いてない。「ほら先輩、置いて行きますよ!」……だけど二人きりになった途端、沢村はちょっとだけ男らしい一面を見せてくれる。何度も振り返ってそばにいるか確認してくれたり(番犬のように)、ちょっと人混みに紛れると「先輩を見失ってしまう!!」と慌てて腕を引っ張ってくれたり、「危ないですよ!」と肩抱き寄せてくれたり、無意識だけど男らしいことしてくれる。あれ……沢村ってこんなに頼もしかったっけ、と思わずドキドキ。みんなと合流してからは、「沢村抜け駆けすんなよ!」と一斉に野次られても自慢気に「まあまあ皆さん落ち着きましょう!!先輩のことは俺がしっかりお守りしましたので!!」とか言うから火に油を注ぐ。バカ。だけど無自覚に格好いい沢村くん。

降谷暁の場合 しろくまのお面につられて、みんなの輪をふらっと離れた降谷くんを追いかけると、いつの間にかはぐれてしまっていた。もう、降谷くんが勝手にいなくなるからだよ!と怒れば「……ごめんなさい」と素直に謝ってくれる。反省しているのかと思いきや、プンプン怒っている先輩も可愛いな……とか思っている。みんなと合流しなくちゃ……と提案すると遠くを見通して、「あっちの方にいます」と教えてくれる。背が高いから見える。じゃあ早く行こう!と言っても動かない。降谷くん?「あの……お面、買ってもいいですか」屋台で売ってるしろくまのお面がどうしても欲しかったらしい。仕方ないので着いていくと、降谷くんはお面を二つ買って来て、しろくまじゃない方を頭にポンと乗せてくれた。「先輩はこっち」小さくて可愛いところが似てるから、とヒヨコのお面をくれる。あ、ありがとう……。頭につけるまでじっと見つめられている。着ければ「似合います」と頷いてくれる。降谷くんってやっぱり独特なテンポを持ってるなあ……と思いながらみんなと合流。「あっ2人でお面買ってやがる!!」という野次にも満足げにホクホク顔。悪気なく抜け駆けするのが降谷くんです。

小湊春市の場合 靴ひもを結ぶのにうずくまっていると、いつの間にかみんながいなくなっている。置いてかれた!?と思って慌てて飛び上がると、目の前に小湊くんの姿が。もしかして待っててくれたの?「はい……みんなは気づかないで行っちゃいましたけど」でも、その辺りにいるから大丈夫ですよ。と安心させてくれる。優しい……!合流しようかと歩き出すも、人混みに揉まれてなかなか動けない。人にぶつかって転びそうになるのを咄嗟に支えてくれたり、人混みを進むときに盾になってくれたりと、些細な仕草から男らしさを匂わせる小湊くん。あんまりたくさん会話はしない。小湊くんってスマートだなあ……とキュンとしている一方で、小湊くん自身は「(栄純くんだったら……もっと楽しませてあげられたのかな)」なんて控えめなことを思ってます。そんなことないよ!!たまに「大丈夫ですか?」と振り返ってくれる彼の、頼もしい一面にドキドキ。二人きりになって初めて見る顔。みんなの最後尾にさりげなく追いつき、野次られることもなく合流。ただ一部始終を見ていた倉持くんが小声で「なーにしてたんだよ?」と小湊くんを脅す。目ざとい。たった数分間の出来事だけど、優しい人柄を見せてくれる小湊くん。

御幸一也の場合 人混みにもみくちゃにされてみんなと距離ができた瞬間、振り返った御幸が「!」と呼んで手を伸ばしてくれる。それをつかんでみんなに合流……とはいかず、気づけば御幸と自分だけはぐれてしまった。「人すげーな。これじゃ合流できないかもな」ふう、とため息をつく御幸は困った様子。乱れた髪を整えているとじっと見つめられ、なにかと思えばふっと笑われる。「いや、おまえすっげー不安そうな顔してたからさ」小さい子どもみたいだなーと思って、なんてからかってくる。御幸ひどい、わたしも必死だったんだからね!?と言っても「はいはい」と受け流される。同い年なのに子ども扱い。だけど再び人混みを歩きだせば、ふと振り返って手を差し出してくれて、少しドキッ。なのに「置いてかないでーって泣かれちゃ困るからな」と笑ってまた子ども扱い!御幸のバカ、と言いつつも素直に手を取れば、「ばーか、冗談だよ。手離すなよ?」と大人っぽく笑いながらぐいぐい引っ張って連れて行ってくれる。悔しいけど格好良い……かも。みんなと合流するギリギリまで手を繋いでいて、誰かがこちらに振り返った瞬間にぱっと離す。「おい御幸!抜け駆けか!」なんて飛んでくる野次を蹴散らしながらも、実は最初から確信犯だった、なにからなにまでズルい御幸くんです。

倉持洋一の場合 「なにあれ旨そー!」と屋台を覗きこんでいる倉持と一緒に盛り上がっていれば、気づけば周りに誰もいなくなっている。倉持が屋台ばっかり見てるからー!と叩けば「おまえだって見てただろーが!」と小突かれる。とにかく合流しないと……と慌てるも、倉持はマイペースに屋台を見て回っている。「ま、はぐれちまったもんはしょうがねーからな」と余裕ぶっこいてたこ焼きやチョコバナナを買って、あっちで食おうぜと人気のない方へ。まあいっか、とみんなのことは一旦忘れて食べ物に夢中になる。うん、おいしい!「お祭りと言えばこれだよな」だよねー、なんて他愛ない話をしつつ、辺りを見回せばカップルばかりで……ちょっとだけ意識してしまう。思わずうつむくと倉持は顔を覗きこんできて……「ヒャハ、口の端ついてんぞ」たこ焼きのソース!とかなんとか騒いで笑い出す。……やっぱり倉持は倉持だった。しかし、女の子が恥ずかしそうに口を拭ったり、そわそわ落ち着かずにいるのに気がついて、内心ニヤニヤしているのが倉持です。みんなと合流してからは、何事もなかったかのように接する。「なにしてたんだよ」という野次に「お前らを探してたんだよ!」と答えて、あ、たこ焼きのことは言わないのか……とドキリ。実は計算高い?倉持くん。

小湊亮介の場合 みんなでお祭りを楽しんでいると、お面屋さんの前でおもむろに「あのお面、に似てるね」と不細工なお面を指される。ひどいです!と怒れば「ほらその顔、そっくり」なんて言い合いに。そのうちにクレープ屋さんの前を通りすぎて、名残惜しく振り返ったのを目ざとく見つけられて「なに?食べたいの?」と聞くなり、ぐいぐい引っ張って進んでいく亮さん。でもみんな行っちゃいましたよ?と言っても「大丈夫だよ。すぐ合流できるから」と楽観的な答えが返ってくる。亮さんが大丈夫って言うなら大丈夫かな……と諦めてクレープを買うことに。「どれがいい?」と聞いてくれて、二つ買うのかと思いきや一つだけ。「俺はいいよ。見てるだけでおなかいっぱい」で、でもお金……。「後輩なんだから、黙っておごられなよ」男前すぎる。お言葉に甘えてクレープにかじりつくのをニコニコ見てる。内心では「(簡単に餌付けされそうだから気をつけないと……)」と知略を巡らせている恐ろしい亮さん。「やっぱり一口ちょうだい」と手ごと掴んで一口ぱくり。ドキドキさせるのにも成功です。みんなとさりげなく合流して「二人でなにしてたんですか!?」と飛んでくる野次も「ちょっとね」とあえて引っ掻き回す。何考えてるかわからない……魅惑の小湊先輩です。

結城哲也の場合 人混みに巻きこまれ、みんなに置いて行かれそう……と焦っていると目の前に誰かの背中が。見上げると哲さん。「大丈夫か?」こっちだ、と腕を引いて人混みを割いて道案内をしてくれる。その勢いと力強さにドキドキ。みんなのうしろ姿が見えてくるも、人がすごくてなかなか追いつけない。どうしよう、と思いながらも屋台を見ているとすぐ傍に金魚すくいの屋台を発見。綺麗だなあ、とぼんやり見ていると哲さんにバレる。「……好きなのか」え!?い、いや別にそんな!「久しぶりにやってみるか」珍しく無邪気に笑う哲さんにドキドキしつつ、隣に並んで金魚すくいをすることに。けっこう難しい……ちらりと隣の哲さんを見てみれば真剣な表情をしてる。だけど二人して失敗。部活のときは見せない気の緩んだ哲さんの素顔にキュンとして、顔を見合わせて笑う。哲さんは二度目の挑戦でなんとか2匹ゲットして、屋台のおじさんに「はい、彼女さんの分!」と金魚を渡されて思わず赤面する。か、彼女じゃないです!!一方的に意識したままみんなと合流すると、亮さんに「なにそれ?」と金魚を指さされ、説明すれば「ふーん。なかなかやるね」とニヤニヤされる。だけど哲さんは「ああ、コツを掴めば簡単だった」と金魚すくいの話してます。いつも通りです。

伊佐敷純の場合 飴屋さんに気を取られているうちにみんなに置いて行かれ、お店の前にポツンと残される。やばい、はぐれちゃった!と焦るも、どっちに行ったのかわからない……どうしよう。押し寄せる不安に泣きそうになっていると、「いた!」とどこからか声が聞こえてきて、人を掻き分けてやってくる伊佐敷先輩。先輩!と駆け寄るも人の波にもみくちゃになり、「ったく……こっち来い!」と腕を引っ張って人気のない道路脇まで連れて行ってくれる。手を引きながら黙って人混みを歩きながら、お互い「(なんか少女漫画のワンシーンみたいだ……)」と内心ドキドキ。「勝手に居なくなるなよ。おまえ小せーからすぐ見失っちまうぜ」ごめんなさい、増子先輩を目印にしてたんですけど……と謝ればチッと舌うちをされる(身長を気にしている)。それでも「まーいい!それよりなんか欲しいもんあったのかよ」と気を取り直してもう一度、飴屋さんへ連れて行ってくれて、林檎飴を奢ってくれる。お礼をすれば「別にいいよ。それよりもう居なくなるなよ」と凄まれて、「俺がでっけー声でおまえのこと呼ぶから、ちゃんと返事しろよ!」と命令される。は、はい!!合流後には事あるごとに「!!」はい!!を繰り返し亮さんに「バカだね」と言われる伊佐敷先輩です。

2015

行かないでください


日向翔陽の場合 日向は最近すこし背が伸びたらしい、けどあまり隣に立ったことがないわたしにはよく分からない。友達と楽しそうに笑っている姿を遠くから見ているだけだ。思いだけを募らせていた日々、くじ運のおかげで初めて日向の近くの席になった。しかも後ろ。毎日見放題……なんて思いながらじっと背中を見ていると日向は突然振り向いたりするからこっちがビックリする。「ねえ、この問題分かる?」俺全然わかんなくって、と真っ白なノートを見せながら「教えて」って困った顔。うん、分かるよ、教えてあげる。ちゃんと予習してて良かった。「ありがとう!」って笑う日向は、バレーの試合中よりずっと優しい顔をしてると思う。HRが終わって席を立ったときに、日向の背中を見てようやく、ああ、背が伸びたんだなって確かめて、胸がドキドキしたり。そんな日々もあっという間に過ぎて、また次の席替えがやってきた。くじを引いて席へ戻ると、日向は「どうだった?」と楽しげに振り返ってくる。「俺、いちばん後ろの席だ」あ……日向とは遠いや。ちょうど近くの席に座ってた子が、日向の隣だったみたいで、最後列だったことを嬉しそうに盛り上がってる。せっかく上下の席になって、毎日楽しかったのに。日向が振り返ってくれるのが嬉しかったのに。全員がくじを引き終えて移動を始めて、荷物を持って立ち上がる日向を見て、行かないで、なんて願ってしまった。……だけど日向は突然振り向いて、驚いてるわたしの耳元にこそっと耳打ちする、「ちょっと残念、」だけど話しに行くから、って、まぶしい笑顔で。

影山飛雄の場合 廊下で会うとき影山はいつも眉間にしわを寄せた怖い顔をしている。顔、怖いよと言えば言葉を詰まらせて、いつも視線を逸らす。最初はわたしのことが嫌いとか苦手なのかなって思ってたけど、そうじゃないのかも。だっていつもわざわざ3年の教室まで、なんでもないことを質問しに来てくれたりするから。バレーに関しては真面目でマメだね、とからかえば口をとがらせる影山がなんだか可愛かった。今日もクラスメイトと教室の入り口で話していると、笑っていた彼の表情が突然曇って、その視線の先を辿れば影山がいる。やっぱり、また睨んでたの?「……別にそんなつもりじゃ」だけどいつも、影山に睨まれるってアイツ言ってたよ。くすくす笑いながら、影山が持ってきた試合のスコアを覗き込む。なにか気になるところあった?と顔を上げれば――むすっとしている表情が目に入る。「サンは」うん、「アイツとどういう関係なんすか」アイツって、今のクラスメイト?ただの友達だけど……。どうかした?なんてわざとらしく聞いて、影山を見つめていると、途端に彼の顔が赤くなった。わあ、初めて見る顔。今の質問って、どういう意味だったの?「な、なんでもないっす!」顔を隠して逃げようとする影山の後を追って、廊下で鬼ごっこ。影山ってもしかしてわたしのこと気になってるのかな。そのためにいつも教室まで来てたのかと思ったら、可愛い。ねえ、止まって、まだ行かないで。もうちょっと話をしようよ。

月島蛍の場合 いじわるな言葉でも嬉しいのは月島くんのことが好きだからだよ。きっとバレバレなのに、黙って側にいさせてくれる彼はとても優しいと思う。期待をしてしまうけど、同時に駄目なのかなって諦めの気持ちが湧いてきたりもする。だから最近のわたしはいつも泣きそうだ。「なにしょぼくれた顔してるの」部活中、ぼーっとしてたら上から覗き込まれた。目を見開けば「マヌケ面」って眉をひそめて笑って、わたしのことを置いていく。ごめん、タオル。慌てて渡せば月島くんは黙って受け取ってくれる。「最近よく見てるね」え?もしかして、月島くんのことばっかり見てたこと、気づかれてたのかな。頬がかあっと熱くなるのを押さえて、彼を見上げると不機嫌そうな顔をしていた。な、なんで!?そんなに嫌だったの?「まあ別にいいけど」、突き放すようにそう言って背を向ける月島くんの後を追いかける。ま、待って、ごめん。うん、やっぱり嫌だよね、わたしなんかに見られたら。「はあ?」ご、ごめん……違うの?わたしを見下ろす彼の目を見ていたら、ドキドキと不安とが入り交じって涙が溢れてきてしまった。やばい、どうしよう、泣いたらもっと面倒がられるに決まってる。「ちょ……なに泣いてるの」月島くん、ごめん、見てて……。恥ずかしくなって、走って逃げようとするわたしの腕をつかんで、珍しく慌てた様子の月島くんが覗き込んでくる。「待って、なんか誤解してるでしょ」勝手に逃げて行かないでよ。「……僕のこと見てたなら、初めからそう言いなよ」いじわるな言葉でも嬉しいのは、好きだからだよ。だけどもっと優しくしてくれたら、わたしはもっと嬉しいから。

菅原孝支の場合 菅原ってモテるけど彼女いないよね、と何の気なしに聞いてみると菅原は「まあなー」と上の空な様子で紙パックのストローにかじりついた。「好きな子いるって言ってるから」悪戯っぽく笑ったその横顔を見上げて、そうなんだ、と笑えばなにか言いたげな視線が返ってくる。それは良い案かもね、下手に近づけなくなるし。「……うん」ふいに訪れる沈黙。えっなに、なんかあるの?「いや、そこは誰ー?とか好きな人いるのー?とかって聞くところだべ」そっか。ってことは菅原、ほんとに好きな人いるの?聞けばニヤリと口角を持ち上げてずるい顔をする。へえ、いるんだ。てっきりバレーに夢中、みたいなことを言うと思ってたから意外だった。……誰?って聞いても、やっぱり教えてくれないよね。「そりゃあな」楽しそうに笑ってるけど、これって結構重要な話してるんじゃない?教室の隅っことはいえ。「気になる?」うん……気になるよ。「そうかそうか」菅原は満足そうな顔をして空っぽになった紙パックを押しつぶす。「俺の好きな人はねー」うん、「けっこう鈍感」うん……。「まあそこが良いんだけど」の、のろけ?いや違う、なんだろう、好きな人自慢?思わずムムと口をへの字に曲げていると、チャイムが鳴った。お昼が終わって、5限目は選択教科だ。教室移動がある。さて行くか、とおもむろに立ち上がった菅原を呼び止めても、すたすたと歩いて行ってしまって追いつけない。待ってよ、こんな中途半端なところで置いて行かないで!ようやく振り返った菅原が口パクで一言、「鈍感」って呟いて、笑った。それってつまり。

東峰旭の場合 見た目に反して大人しくって、穏やかに話す人。悪く言えば小心者でちょっと情けない……けど、優しさの裏返しだと思えばそれも許せる。立ってるだけで威圧感があるし、そりゃあ怖く見えるけれど、東峰は本当はとっても良い人なのだ。急いでる日に掃除当番を代わってくれたり、落とし物を一緒に探してくれたり、移動教室を忘れてたわたしを待っていてくれたこともあった。去年から同じクラスのわたしは東峰の優しいところをよく知ってるのに、今のクラスはまだ誰もそれを知らないでいる。悔しくないの?東峰は、怖がられてばっかりでさ。「うーん……見た目が老けてるって言われるのは昔からだしなあ」しかも不良だと思われてるし。「はは、それも昔から」笑い事じゃないよ?「は威勢が良いなあ、」俺には持ってないものを持ってる。なんて話しているうちに、夏が来て、東峰はだんだんとクラスに溶け込んで行った。彼の周りには友達がたくさん集まるようになって、休み時間はよく二人で話していたのに、それもすこしずつ無くなって行って。周りはようやく気づいたのだ、東峰が優しい人だってこと。遅いっつーの。だけど友達と楽しそうにしてる東峰を見ていると、なんだか寂しく感じてしまう。東峰がどっかに行っちゃうみたい、なんてわたし、我儘だなあ。なにがしたいんだろう。視界が暗くなって、ふいに顔を上げると東峰がわたしの前に立っている。「威勢の良い声が聞きたくなって」……なにそれ、もっとちゃんと言って。言わないとわかんないよ。わたしも言うから。ねえ、東峰、わたしを置いて行かないでよ。東峰の良いところは、わたしが一番最初に気づいたんだから。

黒尾鉄朗の場合 クラスでも特別仲が良いほうだと自負しつつも、恋愛の話をお互いにどうしても避けている自覚がある。きっと片思いなんだろうと思って特にアプローチもせず、ただ友達として仲良くしているだけ……のつもりだったけれど、最近ちょっとだけ気になる噂を耳にした。黒尾くん、女バレの後輩に告白されたらしいよ。なんて返事したのかは分からないけど、仲良さそうにしてるの見たって。そっかー、なんて言いつつも心の中は泣きそうなほど傷ついてる。そんなことも知らずにいつも通り話しかけてくる黒尾。放課後、今日は部活がないからバレー部の男女で遊びに行くらしい。そっかー、なんて言いつつも、やっぱり泣いてしまいそうな自分がいる。じゃあまた明日、と言って背を向ける黒尾の制服をつかむ。顔は上げられないし、声も出ないけど、涙だけは出てくるのだ。行かないで。かすれた声に振り向いた黒尾は、わたしの手をつかんで自分の腰に抱きつかせる。ぽすん、と胸に飛び込んだ頭を抱き寄せて、「ちゃんは泣き虫ですねー」なんて軽口を叩いて笑ってる。うるさい。「俺はここにいるのに」悲しい思いさせちゃってゴメンネ、噂を聞いておまえがどんな顔するか、ちょっと見たかったんだよ。気がつけば駆け引きをして想いがはじまってる。文句を言うのを「はいはい」って聞き流して、「でも俺が好きなんだろ」って自信満々に笑ったりする。好きだよばか。引き寄せるばかりのきみと恋。もっと素直になれ!

孤爪研磨の場合 孤爪くんって小さいイメージあるけど意外とそうでもないよね、と話してて気づく彼の視線の高さのこと。バレー部にいると小さく見えるけど、隣にいると別にそういうわけじゃない……ちらと見上げて、不思議そうな顔した研磨と目が合う。「なに」あ、分かった、猫背なんだ。ちょっとまっすぐ立ってみて、と背中をトンと叩いて背筋を伸ばしてみると、やっぱり思ったよりも背が高かった。まじまじ見上げていると怪訝そうな目で見られて、ごめんごめんと笑う。意外と大きいなと思って、と言うと研磨は眉を寄せて「……クロとかリエーフとかと一緒にいるから小さく見えるんでしょ」と面倒そうに呟く。そうかも……普通にしてたらすこし見上げる距離にいる研磨が、ちょっとたくましく見えてくる。あれ?なんだろう、この感じ。「は」囁くような声の、じっとこちらを見下ろしている、猫みたいな瞳。「思ったより小さい」頭に手のひらが乗せられた。言葉を失って黙っていると、覗き込んできた研磨がふっと笑って「……顔、赤いよ」なんて言うから、頬がもっと熱くなってしまった。研磨の手を振り払って一歩、後ずさる。なんでもない。「なんでもないって顔じゃないけど」ちょ、ちょっとドキッとしただけ、ってそんなこと言えるわけないし、なんでもないから、って押し切って逃げようとした。「待って」、その腕をつかまれて、「行かないで」その顔、他の人に見せたくないから、ここに居てってボソリ呟く研磨にいま、恋に落ちた。

夜久衛輔の場合 テスト期間が始まって部活が休みになって、放課後の教室で勉強している夜久を見つける。珍しい、残って勉強してるんだ。なんてからかいつつ前の席に座って覗き込めば、今日配られたばかりの英語の課題に書き込んでいる途中だ。「赤点取ったら部活出れなくなるしな」なんだかんだで真面目だし、ちゃんとしてるよなあ、と思いつつ、真剣に解いている顔を見つめてみる。と、不意に顔を上げた夜久と目が合ってしまう。あ、えっと。「……おまえはいいのかよ。勉強しなくて」ちゃんとするよ、家で。とっさに天邪鬼なこと言ってしまって、後悔するけど後には引けない。すると窓の外から夜久、サッカーするぞ、と呼びかける声が聞こえてくる。クラスの男子だ。立ち上がって窓の外を見やった夜久は、「なに、サッカーすんの?これから?」なんて楽しそうに話してる。夜久、行っちゃうのかな。まあ勉強の息抜きって言われたら、それまでだし。すこし残念がって口をとがらせていると、夜久は席に戻ってくる。外、いいの。サッカーしに行かないの。気にしてるのがバレバレな感じでちょっと恥ずかしいけど、夜久は曖昧な返事をする。「行かねーよ。それより、ここ教えて」わかんないとこあるんだ、ってプリントをこちらに向けてくる。あ、行かないんだ。なんか嬉しい。つい口角を上げてしまうと、それを見ていた夜久は吹き出して、口元を押さえた。な、なに?「いや、」分かりやすくていいな、おまえ。なんて嬉しそうに笑う夜久を見てると、ドキドキしてしまう。ばれちゃった、かな。でもいいや、夜久がここにいてくれるなら。

灰羽リエーフの場合 雨降りの日、校門を出たところで後ろから名前を呼ばれる。振り返れば長い脚でドタバタと走ってくるリエーフが見えた。透明のビニール傘、はみ出たスポーツバッグと、制服の裾がもう濡れてる。見上げるとリエーフは「一緒に帰ろう」と笑って隣に並んだ。傘を差して並ぶと、傘はぶつからないけど、リエーフの腕にぶつかってしまう。ごめんねと謝れば「俺の傘に一緒に入る?」と大まじめに聞いてくる。やだよ、リエーフの傘の位置高すぎて、雨に当たるもん。「そうかな?」そんなに残念そうな顔しないでよ、可愛いなあ、もう。傘の世界に雨が降るから、リエーフの声はいつもより聞こえない。リエーフもきっとそうだ。横断歩道で立ち止まって顔を上げると、リエーフは腰をかがめて覗き込んできた。「こうしたらいいんじゃない?」肩を抱き寄せられて、傘をななめに差したままリエーフの傘の下に入る。まあ、濡れないけど、恥ずかしいからいやだよ。それに傘の縁がリエーフに当たっちゃう。ぴょんと距離を取ると、水たまりが跳ねた。次の信号機でリエーフはまっすぐ進む。わたしは右に曲がる。雨の中、傘の下、白いリエーフの肌はいつもよりずっと白く見える。信号、もうちょっと赤でいいのになあ、青になっちゃった。立ち止まっているとリエーフは「、青だよ」と先を歩き始める。分かってる。ねえリエーフ、まだ行かないで。じっと見つめていると雨に濡れた冷たい手が伸びてきてわたしの手を取った。「じゃあ、こうしよう」一石二鳥、すこしくらい濡れてもいいでしょ。好きだから許してよ。

2015.11.04

音駒の妄想(主にリエーフ)その1


ロマンチックなのは誰か 音駒高校で一番ロマンチックなのはリエーフだと思うんですけど、細やかな配慮やデリカシーに欠けるので、女の子が求めるロマンを本当に提供してあげられるのは黒尾さんや夜久さんだと思うんですよね。黒尾さんは「少女漫画に出てくるようなちょっと強引な俺様キャラ」を活かしつつ、実は面倒見がよくて優しいので女の子がドキドキするロマンチックな演出もやってくれるんじゃないかなと思いました。(お付き合いしていなくても一緒に帰ったり、ぐうぜん二人きりで夕日を眺めるシチュエーションなんかに陥ったら、たぶんすごく格好いい顔を見せてくれるんじゃないでしょうか。)また夜久さんはすこし照れながらもサラッとストレートな言葉をくれそうなので、たぶん無意識にロマンチックな雰囲気を作ってくれると思います。(お付き合いする前になんだか思わせぶりだなあ、と拗ね気味の女の子に対して「おまえだからだよ」こんなこと言わせんな、って頭くしゃっと撫でてくる、そういうお兄さんぶる癖があるとわたしは踏んでます。)たぶん孤爪くんはロマンチストではないなりに、好きな子が期待していたら普段の3割増しでがんばって「こういうの好きでしょ……」と面倒くさそうに言いつつも尽くしてくれる気はしています。心根が暗くとも穏やかなので、億劫だと言いつつも喜んでいる顔を見れたら満足する……そういうマイペースさが孤爪くんの魅力だと思ってます!

物忘れの多いリエーフくん リエーフくんは物忘れが多いと思うので黒尾さん辺りに「おまえ昨日のアレどうした」と聞かれてもなんのことか分からなくて「??」って顔をして、アレだよと説明をしてようやく「あ〜忘れてました〜!」と悪びれる様子もなく笑うんじゃないかなと、そういう天使なんじゃないかなとわたしは思ってます。好きな子の誕生日をすっかり忘れていて、当日になって「あの子誕生日だよ」と言われて顔面蒼白、必死こいて走って両肩をガッとつかんで「お誕生日おめでとう!」そうして悪びれる様子もなくおでこにチュー!してここぞとばかりにハーフ顔を活かして「プレゼント明日まで待って」と甘え倒すんじゃないかなと、そういう天使なんじゃないかなとわたしは妄想してニヤニヤしています。

「獅子」リエーフくん リエーフはロシア語で「獅子」でしたっけ……ロシアンブルーみたいな出で立ちして獅子とは……という感じですが、一人で立っているだけでも画になるリエーフなので、ちょっとおしゃれな私服に身を包んで待ち合わせ場所で待っているリエーフを遠くから見つけると思わずたじろいでしまうほど格好良いんじゃないかなあと思います。リエーフの隣に立つ自信がないなあとこぼそうものなら、「なんでですか?俺じゃダメですか?」と斜めにずれた質問攻めを食らい、実際に外でデートをしてみると身長差がネックになって結局いつもリエーフは屈んでくれるのです。隣にしゃがんでもらうことに馴れはじめて、つい街中でもそうしていると、あの外国人の男の子、女の子に跪いてる……!とコソコソ噂されてちょっと恥ずかしくなったりして。リエーフは屈むのにも慣れっこなので特に嫌とか思ってないんですけど、女の子が申し訳なさそうにしているのには気がついて、「嫌だったらやめます」って気を遣ってくれてあ〜も〜ごめんね〜って泣きそうになっているとエイッて抱き上げられて「俺はこれでもいいですよ!」って天使のように笑ってくれるんです、リエーフは……周りの目を気にせずいつも堂々としているまさに王者、獅子の貫禄を持っているのです…… 。

冬と夏のリエーフくん リエーフくんはロシアの血が混じっていますが寒さにも暑さにも特別強くなく、ただ体温が高めなので冬でも防寒意識が低いとなんだか萌えるなあと思いました。みんなコート着てるけどリエーフくん一人だけまだマフラーだけ……とかめっちゃ可愛い。それを見てさむそ〜と呟いていると「俺、体温高いんですよ!」って手のひらを頬にピタッとあててきて無邪気に笑っているところなどは本当に天使のようですね。そして女の子がマフラーを巻いていて後ろの髪がもふっとなっているのを触りたい……と思った瞬間にもふっと触っていて、なに!?と見上げれば嬉しそうな顔して「可愛いなと思いまして」と悪びれる様子なく笑っているのです……天使。逆に暑い夏はよく日陰がわりにされますし、人よりも太陽が近いので暑い暑いとうだってしゃがみこんでいそうです。よく無防備にTシャツをまくってパタパタしているので、白いな〜なんだかんだで逞しい身体してるな〜という女の子たちからの視線を向けられて、無自覚のまま株を上げている、そういう男です。リエーフくんは。

ネアカのリエーフくん とんでもなくポジティブなリエーフくんは「泣いているより笑っていたほうが人生得」くらいのモットーを掲げている相当なネアカだと思うので、ちょっと落ち込んで暗い顔をしていると「どうしたんですか?」と聞いてはくれるんですが、真面目に本気で相談に乗ってくれるわけではなく、俺と話すことでちょっとは明るい気持ちになれたでしょ?くらいの図々しい天使っぷりを見せびらかしてくれるとすごく萌えるなあと思いました。俺は可愛いですよね?だからもっと見てていいですよ?って冗談なのか本気なのか分からないギリギリの天使みで笑わせてくれるのです……天使。

リエーフくんの悪い癖 リエーフくんは良くも悪くも素直すぎるので、思ったことを率直に口に出してしまうのが悪い癖かなと思いました。女の子が今日すっぴんなんだよね〜と言えば「いつもと変わらないじゃないですか」って真顔で答えちゃうからソレどういう意味なの!?って怒らせちゃうし(化粧に対して頓着がない男子の典型)、黒尾さんと楽しくお話しているとあとからムスッとした顔で詰め寄ってきて「さっきはなに楽しそうにお喋りしてたんですか?ずるいです俺も混ぜてほしかった!!」と思ったこと全部口に出して拗ねるので可愛いなにこの子……となりますし、レシーブ練習してたでしょ〜と言えば「そんなのどうでもいいです!!」って大声出して駄々をこねるからあ〜これどうしようと思っていると後ろから夜久さんが現れて「俺のレシーブ練がどうでもいいって?リエーフ」「ギャー!!」思いっきり蹴りを入れられて涙目になっている、そういうアホ丸出しなリエーフくんも可愛いなと思いました。

みんなの魅力とは リエーフくんのおかげで音駒について最近はよく考えているんですけど、黒尾くんは体格が良く顔も良くみんなをまとめるしっかりした部長なのに、自分からネタを取りに行くそういうサービス精神があるところがとても良いなと思っています。格好良さに甘んじてないところ。たぶん女子はそういう格好良いけど変に作ってない系の男子は好きですよね。わたしは好きです!あと夜久さんは背が低いオカンポジションではありますが、問題児の多そうな音駒をがんばってまとめようとしている、責任感の強さというか使命感の強さを持ちつつも危うさのすくない安定感が魅力だなあと思いました。「俺」がどうかを知っているそういう達観した大人っぽさを持っているような……あとCVがとてもセクシーなので濡れ場にも強いはずです。書ける。そして孤爪くんはあの気だるさと一変した試合中の切れ味のギャップがもちろん魅力なんですが、興味あるものに対する視線の配り方や接し方、猫みたいな擦り寄り方は男子にも女子にもコイツ可愛い……と思わせる魔性ポイントなんじゃないでしょうか。実はちゃんとリーダーシップ示しそうなところも、「俺がやらなくちゃ」と思った瞬間から彼はとっても男前に振る舞うのだと思います、萌える。最後にリエーフくんなんですけど、なにが良いってあの体格で自信家ワンコ系なことですよね。あと体感として背の高い男子は周囲への気配りが上手なので(ぶつからないように配慮したり後ろに退けたりするあの謙虚な感じ)、リエーフくんは天真爛漫にしつつも周りのことをよく見ていたり、その人が見ていない後ろを支えてあげてたりする、実は思慮深いのでは?と思わせる振る舞いをするところが素敵だなと思います(妄想)。あと腕の長さと脚のたくましさ、腰のラインの長さ、小顔で猫目で短めの銀髪なところ、物怖じしない堂々としたところあ〜〜〜好きです!

居眠りについて リエーフくんは神経が図太そうなのでどこでも寝れそうですね。眠いです〜ってうとうとしてると思ったらうたた寝してて、コテンって女の子のほうに倒れてくるんだけど重くて共倒れする。それでもなんとかして寝たいリエーフくんは「膝枕してください!」って頼むし断られてもめげずに後ろから抱きついてぐーすか寝始める。黒尾くんあたりに「おいおいすげーなうちの新人」みたいなこと言われてからかわれる。音駒だと意外と黒尾くんは警戒心が強そうなのでどこでも寝られなくて、孤爪くんのほうがふいに寝落ちしてたりして可愛いとこ見せたりしそうです。キュン。


2015.11.04

どうやって彼女を誘うの?


幼馴染の及川徹の場合 いつも素直に甘えて我儘を言う子ですが、実はナイーブなので断られると落ち込むはず。ふざけた振りは予防線で、本当は冷たくされるのを極端に嫌うのが及川さんだと思います。今夜、両親が外出して帰ってくるのが遅いんだよね〜だから夕飯いっしょに作って食べよ〜なんて軽いノリで誘い込んで、買い物しながら「なんだか新婚みたいだねっ」と楽しそうにはしゃいでいる及川さん。まんまと家に上がり込んだ女の子にしめしめ……と思っているのですが、ご飯を作って食べて後片付けをいっしょにしながら、しみじみ幸せを噛みしめて、さあこれからどうする?ってときに女の子はじゃあ帰るね〜とか言い出す。「は!?なにそれちょっと待って!」足でも腕でもしがみついて帰る支度を引き留める。じゃれ合いだと思って振り払った女の子を後ろから抱きしめて――耳元で囁く「帰らないで」。徹ちゃん?なんだかいつもと様子が違う、と気づいたときにはキスをされている。「ちゃん、俺のことからかってる?」せっかく二人きりなのに、黙って帰すわけないじゃん。ふざけているときと一転して真面目な顔。じっと見つめられて動けなくなっている身体をひょいと持ち上げられて、部屋のベッドに逆戻り、攻めモードの及川さんに見下ろされて言葉を失ってただ身を任せるだけです。「あんまり鈍いと、食べられちゃうよ」俺にね、ああ突然かっこいい顔をする!オン・オフの切り替えが激しすぎる及川さんです。スイッチの入った彼からはもう逃げられません!

同期の月島蛍の場合 なんでもスマートにこなすけど、意外や意外に手間のかかる彼女にのめりこんでしまう月島くん。どっか抜けてる女の子に細々とぐちぐちと言いながらリードして、「勘悪すぎでしょ。心配になるんだけど」とか言いつつ、初めてキスをしたときには幸せそうに笑う顔を見てクソッ可愛すぎ……って唇噛んでるのが月島くんだと信じて疑ってません。飲み会の帰りにサラッと「うち来なよ」と一人暮らしに家に呼び込んで、わー広いねきれいだねーと無邪気にキョロキョロしている女の子を見て呆れながら、手招きしてそのままベッドにダイブ。え?「本当にさあオヤスミって寝るためだけに来たの?」う、ううん、えっと、やっぱり違うよね?とモジモジする女の子にあ〜可愛い本当なんなのこの子ってイライラしながら必死に歯を食いしばる月島くん。「俺たち付き合ってるよね」はい、「じゃあもう覚悟決めてよね」答えはイエスしか聞かないから。ぽいぽい服を脱がされるのに抵抗していると「動かないで」って睨まれる。はい。あっ電気消してください、あっ下着可愛くないかも、汗かいてるからシャワーとか、「はいはい分かりました。あとでね」な、なにをあとで?!「あーもううるさいなあ、これ以上焦らさないでくれない」あんまり余裕がないよ!焦らし焦らされ、なんだかんだ幸せにバカップルしているのが似合うと思います。面倒見の良い月島くん萌える!

クラスメイトの赤葦京治の場合 いつも理性的に振る舞ってはいるけれど、素直な動物っぽい一面があって実はあまり我慢強くないとかだとめっちゃ萌えます。時期的にそろそろだろ、と思いつつも天真爛漫な女の子を見るとなかなか誘い込めない赤葦くん。部活が休みの日にいっしょに帰りながら、二つ目の角を曲がったタイミングでやっと手をつないで、三つ目の角を曲がったところでぴったり隣にくっついて、信号で止まって自分を見上げる笑顔に「(生殺しだろ……)」と菩薩顔で堪え忍びます。だけど様子がおかしいことに気づかれてどうしたの?なんて聞かれて「いや、なんでもない」とは言いつつも可愛い彼女から目を逸らせません。分かれ道にさしかかったときにようやく決心して誘う。「あのさ……俺の家。おいで」あっ、うん……行く!分かってるんだか分かってないんだか、でも部屋に連れ込めたらチャンスとばかりに迫ってなんだかんだと甘い雰囲気に持ち込む赤葦くんです。さりげなく胸を触ってちょっと嫌がられて、胸小さいから……と涙目になっている姿を見てボルテージMAX。「大丈夫。はなんでも可愛いから」やけに強気に言い切って押し切って、京治……と名前を呼ばれて理性振り切れます。「可愛すぎてつらい……」声に出てる。若さにかまけて強引、押せ押せの高校生男子・赤葦くんに萌えます!

年下の灰羽リエーフの場合 お付き合いを始めて、気を許したと思った途端に手を出してきそうなリエーフ。いちゃいちゃしてるうちに良い雰囲気になるんだけど、「すぐ迫ったら身体目当てだと思われて嫌われる!」と信じて徹底している真摯さがあるので、最初の1ヶ月くらいはずっと慎重です。しかし2ヶ月、3ヶ月と過ぎるたびにセクハラが慢性化。そろそろいいんじゃ……?という魂胆が丸見えで露骨に迫ってきます。後ろからぎゅっと抱きついて「せんぱ〜い」と甘え声。「ダメですかぁ?」そんな風に可愛くおねだりされても……。うっかりほだされて頷いてしまえば獅子リエーフの目覚めです。がばっと押し倒されて「絶対優しくしますからっ」俺を信じて、とうっとり見下ろしてスイッチオン。ハートが飛んでる。好き好き大好きオーラ全開で気持ちから入るロマンチストさんのはず。「ああ、先輩かわいい、俺もうっ……!」すぐ興奮して暴れ獅子になるのでたまにセーブかける必要があります。舌なめずりして目を爛々と光らせて、あっ食われると思った瞬間にはぺろっとパクッと頂かれている、そういうスマートさと勢いがあるに違いありません。大好き大好きっ!てあの図体で全力でぶつかってくる困ったちゃんなので、素直すぎるのも玉に瑕かも?最中もずっとうるさそうですね。可愛い後輩のリエーフくんです!!

先輩の黒尾鉄朗の場合 日常生活や部活中のイケイケでオラオラしたウェーイな雰囲気とは違って、お付き合いを始めるとその優しさや面倒見の良さが見えてくるズルい黒尾先輩。廊下で会うと「ちゃんじゃん」なんて軽く声をかけてきたり、部活中に覗くと「俺の格好良いとこ見てく?」ってふざけて絡んで来たりするくせに、二人きりになると途端に甘やかしてくれるスパダリの気配がします。手をつないでいっしょに帰りながら、別れ際に名残惜しく思っていると「このまま俺んち来ちゃう?」と軽く誘ってくる。え、と驚けば「なんちゃって。それはまた今度ねー」と爽やかにかわして家まで送ってくれる。まだ足踏みしてるのを瞬時に見透かして、覚悟決めるまでペースを保ってくれるのです。何度目かの放課後に、黒尾先輩の家に行きたいです……と言ってみると目を丸くして、でもニッと笑ってオッケーしてくれる。部屋についてからは怒濤のラブラブ。すこしでも身構えると「あ……ごめんな」って気を遣ってくれるし、「あんまり可愛いと俺、我慢できなくなっちゃうけど」と言いつつもちゃんと我慢してくれるんですよ黒尾先輩は!いつでも余裕を感じさせる男!でもここぞという日にはビシッと決めます。強引に迫って、獣のような目をして「今日はダメって言っても聞かないから」って言葉を奪います。ザ・男な黒尾先輩!

同期の菅原孝支の場合 さらっと計算高いところがありそうなので、付き合ってることをしばらく言わず、とある飲み会の帰りに「さー帰るか」と切り出していっしょに帰ろうとして、周りからえっどういうこと!?と突っ込まれそうです。お酒入ってるのをいいことにパッと手をつないで「こういうこと」黙っててごめんなーと言いつつ悪びれず早々に帰宅。みんなびっくりしてたね、と笑いつつ一人暮らしの家に帰り、二人で飲み直す……はずがなんだか良い雰囲気に。狙ってた?いや、スガくんに限ってまさかそんなことは。思わずじっと見つめると視線に気がついたスガくんは、へらっと笑って「俺、分かりやすすぎた?」って子どもっぽい顔をして首を傾げます。ちょっとだけね、と言うと「やっぱり?でもなんかダメでさー」なにが?「が他のヤツに絡まれてるの見るの嫌だった」……顔を見合わせて笑う。なにそれ!あんまりロマンチックな演出や背伸びした強引さもなく、自然体でゆっくり事に及びそうな雰囲気があります。笑いが絶えないというか。余裕が無くなることもなく、常に穏やかな彼らしい誘い方。「俺けっこうドキドキしてるよ」と言いつつもすまし顔!ひえ〜!同期のスガさんずるい!!ペースは常に彼の物です!!

2015

バレンタインの日 その1


学校へ着くと下駄箱にチョコレートの箱がありました。差し出し人は……

烏野高校の菅原くん 女の子の下駄箱にチョコレート突っ込むというアクティブプレイをかませるのは、へらへらと振る舞っているミステリアスな菅原くんしか思いつきませんでした……箱に書いてある「すがわら」という汚い字を読み、あわてて教室へ向かうと朝練後で制服を着崩している菅原くんに「おはよ」と気さくに挨拶をされ、いやいやおはよじゃなくて……と箱を両手でにぎりしめていると「ああ、それ見た?可愛いべ」と彼はいつも通りニコニコと近づいてきます。「これ期間限定品らしいよ」とパッケージの可愛さを説明してくれますがそんなことも頭に入らず、ちらと目が合うと頬の赤さを指摘され、「お返し待ってるから」とひらひら手を振って行ってしまう彼の後を追いかけて、背中にドン!と飛びつきます。こ、これあげる……おかえし……と昨夜手作りしたチョコレートを可愛くラッピングした袋を手渡すと「え、まじ?」白々しく驚く菅原くん。「やったー。あ、でも、ってことは友チョコ?」チョコレート交換したから、とこざかしくわざとらしく聞いてくる彼に、ちがうよとも言えず、唇を噛んで黙っていると「冗談だって」、頭をポンと撫でられて「ちなみに俺のは本命なー」と爆弾を投下して笑顔で去っていきます。だからどういうことなの。もう追いかけられません。翻弄しすぎの菅原くんでした。

音駒高校のリエーフくん チョコレート欲しいな〜欲しいな〜ということを連日催促されていて、リエーフもくれるなら良いよと軽い気持ちで言った言葉をうのみにしたリエーフと、当日になって下駄箱でバッタリ遭遇します。今ちょうど下駄箱にチョコを入れるとこだったリエーフは「わ〜っ!!」と大げさに驚いて、箱を背中に隠す。あ、ほんとにくれるんだ?と笑っているとなんだか恥ずかしそうなリエーフは唇を尖らせて(今更になって恥ずかしくなってきた)、「だ、だって先輩がそう言ったじゃないですか」と拗ね始める。うん分かってるよ、腕に提げた紙袋からラッピング袋を取り出して手渡すと、「ほ……本当に俺に?」と長い手足をぴんと伸ばして固まって、頷いてあげるとじわじわと嬉しさを噛みしめる可愛いリエーフ。そのあとモジモジしながらチョコの箱をくれます。「これ、俺が選んだんです!かわいいやつ!」そうなんだ、見上げるとキラキラした瞳にじっと見つめられて、「ホワイトデーも楽しみにしててください!」あれ、結局交換じゃないじゃん?どういうことだと思いつつも楽しそうなのでもう咎められません。嬉しさで浮かれているリエーフはうっかり「は〜まじで嬉し〜先輩だいすき!」とか言っちゃって自分でハッ!とするんだけど言われた側は気にもとめていない、愛の偏りのあるバレンタインがとても似合うリエーフくんでした……大きい子が浮足立っているのはカワイイです。

B梟谷学園の木兎さん 朝いちばん下駄箱を開けるとドでかい箱にハートのメッセージカードが貼られていて、よく読めば汚い字で「ハッピーバレンタイン木兎より」と書いてある。さすがに浮かれすぎでしょ……辺りをキョロキョロしながらバッグの中にさっと回収して急いで教室まで向かう。見つけた、と思うや否や木兎くんの方から「やっと来たか〜〜!」と絡んできてガッと肩を組まれる。「その顔は見たな?俺の愛?」だから浮かれすぎだってば……相変わらず人目もはばからないハイテンションっぷりに引きつつも、一応ありがとうと伝えると満足げに木兎くんは頷く。「うんうん。で、俺には?」案の上、見返り待ち!しぶしぶラッピング袋を手渡すと「おぉ〜〜!手作りじゃ〜〜ん!!」と大げさに感動してラッピング袋をばりばり開く。せっかくハートの留め具を使ったのに気づいてないし……なんて唇を尖らせていると、おもむろに取り出したトリュフを一口で食べだす木兎くん。本当に情緒ないよねこの人!ちょっとイラッとしつつも「めっちゃウメ〜〜!!さいこ〜〜〜!!」と満面の笑みで喜んでくれたのでなんだか許してしまうのです……。「そーだ、俺からのヤツも見てよ!?すっげー可愛いヤツにしたから!!」お前のために!とか恥ずかしいことをサラッと言ってしまう男前な木兎さんですがまだ付き合ってません……!外堀が知らないうちにガツガツ埋まっていくオープンな木兎さんでした……!

青葉城西の及川くん 朝、下駄箱を開けると可愛いラッピングがほどこされた箱が一つ。誰からだろう?と取り出そうとすると、おもむろに影ができて、ハッとした瞬間うしろから力強く壁ドンをされる。「おっはよ〜。及川さんだよ」見上げるとニコニコ笑ったいつものテンションの及川くん。そっと距離を取ろうとしても壁ドンの間から抜け出せない。「ねえ、これ誰からだと思う?そう、なんと俺からで〜す!」しらじらしい言い方にため息をついて、どうせ今朝女の子からもらったものだろうと高をくくって、チョコの箱を持ち上げる。すると、ヒラヒラとメッセージカードが落ちてきた。なになに……。「あ、待って、これはあとで読んで」うしろからするっと伸びてきた手がそれを取りあげて、勝手に人のバッグの中に突っ込んでしまった。ダラダラとそのまま教室まで向かう道すがら、うさんくさいな〜とブツブツ言っていると「ひどくない?ちゃんと俺が選んだ物なのに。っていうか君こそ俺に渡す物あるんじゃないの?ねえ〜??」としつこく付きまとってくるので、仕方なく手作りチョコを渡すことにする(べ、別に及川くんのために作って用意してたわけじゃないんだから!)。「わーいありがと!じゃあ俺こっちだから〜バイバーイ☆」と及川くんは自分の教室へさっさと戻ってしまう。一体なんだったの、朝から……。そういえば彼が隠したメッセージには何が書いてあるんだろう?バッグの中から取り出したそこには、きれいな文字が並んでいて、……。みたいな素直になれない回りくどい不器用なのもいいと思うんですよね!たまには!ねえ!及川さん!

2016.02

バレンタインの日 その2


「チョコレートくれないの?」と催促するキャラは……

リエーフくん 前回も妄想しましたが、可愛くおねだりできる天才1人目はリエーフくんだと思っています。それなりに仲の良い本命の女の子に「バレンタインって誰かに渡すの?」って直球で聞くどころか、「っていうか好きな人いるの?」くらい聞いてしまうかもしれません。渡したい人いるよ……と答えてもへ〜って顔して「そっか」とか言うから脈無いのかな!?と女の子をざわざわさせます。かと思えば笑顔で「俺にちょうだい!」とド直球に催促。え?「俺、からのチョコほしい」う、うん……!っていうか元々リエーフにあげるつもりだったんだけど、という言葉は飲みこんで頷けば、「約束な!」って目をキラキラさせて笑うリエーフ。(「俺にも」じゃない辺り、他の男じゃなく俺にくれというメッセージがこめられている感じがします。)まぶしい。
当日、照れてなかなか渡せずにいると、しびれを切らして近づいて教室までやって来たリエーフが、真正面に立って「俺にチョコは?」と手の平を差し出してくるのであ、うん、はいどうぞ……と教室のど真ん中で手渡しする。くそ恥ずかしい。「サンキュー!」とロシア語じゃなく英語で普通にお礼を言ってニコニコ帰っていく。進展はこのあとですね!かわいい!

二口くん チャラ可愛い二口くんはおねだりもお手の物だと思うんですが、だからこそ本命の子にまともに請け負ってもらえない、ありがちな葛藤を抱きそうですね。だけど万が一、その女の子が二口くんにデレデレ丸出しの可愛い後輩ちゃんだったらどうしようと思ったので妄想してみます。バレンタイン当日、いつもの感じで「ちゃんおはよー!今日も可愛いね」と肩を抱き寄せて、「ちなみに今日なんの日か知ってる?」とニヤニヤ。女の子は距離の近さにドキドキしちゃって顔真っ赤、二口くんは周りへの牽制のためにあえて廊下の真ん中で絡んでいます。アワアワしちゃって何も言えない女の子を見て、二口くんは「あれ〜?俺にチョコくれないの?」と拗ねた顔。あう、いや、あの、せんぱい……!クスクス笑っていると遠くから青根くんがやってきて、怒られることを分かっている二口くんは最後に耳元で「あとでちょーだい」と悪戯に囁いて、パッと離れて、何事もなかったかのようにじゃあね〜と去っていくのでした。なんで付き合ってないの!?と周りから色々言われるんですけど、それまでになんやかんや葛藤があって、バレンタインの日にようやく決心ついた二口くんは放課後に告白してようやくお付き合いするのです!なんだかんだ真面目なヤンキーの二口くんに萌える〜!

岩泉くん なんかこう、なんてことないシチュエーションで、例えば教室で及川くんと話していて、「本命チョコを渡せないであろうちゃんに俺から友チョコだよ〜?」とチロルチョコを手渡されて、はあ?うるせーしチロルかよと文句を言いながらも友チョコなので手作りのトリュフを手渡していると、そんな瞬間に「なにやってんだ」と顔を出す岩泉くん。ドキッ!及川くんはニヤニヤしながら「手作りチョコもらっちゃった☆」とラッピングをこれ見よがしに見せて、ああもうやめてー!及川のバカ!と内心で歯ぎしりしてると、岩泉くんは「へえ」と言ったかと思えばこっちを向いて「俺にはくれねーの?」と大人っぽく悪戯に笑ったりして心臓止まる。あえ……あ……い、岩泉く……!固まっていると「冗談だよ」と笑ってぷいっと行ってしまう彼を見つめて、どどどどうしよう!?と慌てていると及川くんが「早く行けよ」と背中をトンッと押してくれる。うう!良いヤツか!岩泉くん、待って!と背中を捕まえて、あの、チョコ、チョコあげる……!とぼそぼそ呟く。見上げると岩泉くんはちょっとだけ頬を赤らめて困ったように笑って「サンキュ」って優しく言ってくれるのでした。きっと全部分かってる岩泉くん、男前すぎてこれ以上妄想できません、死ぬ。

2016.02

ホワイトデーの日


ホワイトデーにお返しをされたいHQキャラ、考えてみたけれどわたしの知識が浅いためにいつものメンバーしか出てきません、すいません。

第1位 嶋田さん いきなりいつものメンバーではありません。期待を裏切ってみました。だけど21話を見てけっこう唐突に嶋田さんってかっこいいなと思ったので今ちょっとだけアツいです。部員の誰かのお姉さんとか田中さんのお姉さんのお友だちとかポジションは何でも良いのでヒロインは女子大生、試合を見に行ったときに顔見知りになって毎回なんだかんだとお話しているうちに就活の相談なりサークルの相談なりするようになって、この度バレンタインデーにいつもありがとうございますという感謝を込めて手作りチョコをプレゼントした女の子。嶋田さんは超うれしいけど俺でいいの?と思いちょっぴり頬を染めながらも「サンキュー」と受け取ってくれました。それから1か月、悩みに悩んだ嶋田さんはホワイトデーについにデートに誘って、車で家まで迎えに行って「いやーハハ何しようか迷ったんだけどとりあえず美味しいものでも食べに行こうかなと思って」と背伸びしてイタリアンとかフレンチとか良いところに連れて行ってくれて「まあ悩んでるみたいだけど自分らしく頑張れ」と彼らしい等身大のアドバイスをくれたりして(デートはめっちゃ背伸びしてるけど)、帰りもちゃんと家まで送ってくれて「今日は付き合ってくれてどうもな」とか言ってサッとプレゼントを取り出して「これホワイトデーのお返し」って食事の他に可愛いクッキーまで用意してくれたりするんです。えっいいんですか?なんかすいません……と言いつつ受け取ると「気にしないで、俺があげたかっただけって言うか……そのさ……」家の目の前に車を停めたまま、ちょっとだけ引きとめられて「俺で良かったら……付き合って欲しい。それだけ伝えたくって」とヘタレ半分男前半分なかっこよさを交えて可愛く告白をしてちょっぴり照れてる嶋田さん、年上の余裕と親しみやすい優しさに女の子はもうメロキュンなのでそれからお付き合いが始まってほのぼのカップルになって行くそんな二人のお話が読みたいのでした。最高……

第2位 月島蛍くん ツッキーほどの男にもなると女の子の好意なんていうのは手に取るように分かりますし、だけどツッキーも高校生男子なのでそういう好意を向けてくれる相手のことをどんどん意識して好きになってしまうっていう可愛いところもあるはずなので、バレンタインにチョコレートをもらうまでの関係性を築きあげたときにはお互いの気持ちを彼ははっきり理解していて「受け取ってあげなくもないけど」とツンデレなことを言って翻弄するほどの余裕ができています(初対面でチョコ渡すのは「きみ誰?俺、知らない人から食べ物もらうのとか無理なんだよね」と言われそうなのでハードルが高い)。ホワイトデーには前日に珍しくツッキーの方からLINEが来て『明日、放課後あけといて。おやすみ』と一方的なことを言われて期待して待っていると、放課後クラスまで迎えに来てくれたツッキーが「帰るよ」と声をかけてくれる。あ〜このシチュだけで十二分にメロキュンです!ドキドキしながら隣を歩いているとツッキーはぷっと笑って「不自然。緊張しすぎでしょ」とからかってきて、「ちょっと落ち着いて」と言いつつ手を引いてその辺の公園まで行ってベンチに座ったところでバッグから可愛いラッピングを取り出して「ホワイトデーのお返し」とぶっきらぼうに手渡して、「……チョコレートありがと。美味しかったよ」とデレてくれる。わあありがとう……感動のあまり泣きそうになっているとツッキーは少し照れながら「僕ちょっと心配になるんだよね」、な、なにが??「他の男にちょっかい出されないか心配」え、えと戸惑っているとぷいっと目を逸らしたツッキーは「……だから今日から僕の彼女になってよ」そうしたら、僕の物って堂々と言えるでしょ。はいハッピーエンド!!!!!!

第3位 月島明光くん 弟とは違い正統派リア充属性の明光お兄ちゃんはなんかもう非の打ちどころがない恋愛をして結婚をして幸せな家庭を築くんだろうな、みたいなイメージが皆あると思うんですけど、彼は若い頃は自意識の高さから家族に嘘をつきプライドを保つという業の深いことをしでかしているので、それなりに闇があり後悔がありそれらを乗り越えた今の明光お兄ちゃんがいるんですけど、ふとしたときに彼の胸にそういう過去の黒歴史が波となって雪崩となって後ろめたさを作っているのかと思うと、可哀想で愛しくてたまらないですし、恋愛においても彼はナチュラルであるように見せかけつつ内心で「絶対に嘘をつかない」と自分を律して制して必死に頑張っているような気がするので、そういう彼の内側に巣食うカルマを取り除くところからようやく恋愛が始まるような気がしています。大学卒業のとき2年半付き合った彼女とあっさり別れて、それから毎週金曜日は友達と飲みに行き、土日は社会人バレーに費やす、そういう生活をしている最中に弟の試合を見に行って出会った女の子にふと恋をして、だけどなんだか決定打が打てないまま迎えたバレンタインにチョコをもらって、今言わないと後悔するんじゃないかと駆り立てられた勢いのまま告白し、そのままお付き合いを始める明光くん。ツッキーのお兄ちゃんなのでもちろん頭の回転も速く、口が上手くて、ツッキーよりも世渡り上手で笑顔が可愛いタイプなので、ホワイトデーまでにそれとなく欲しそうなモノをリサーチして当日、いつもの居酒屋で「こんな場所でごめんな〜」と言いつつお酒がほどよく入ってきた頃合いにサラッとプレゼントを渡して「バレンタインありがと。俺、本当に嬉しかったから。良かったら着けてよ」とはにかんでネックレスとか時計とかを贈って、泣きそうになっている女の子を見て素直で可愛いなあとボンヤリ思って、あ、俺この子のことすごい好きだな、ってじわじわ実感して「……好きだよ、」ってへらっと笑って呟いちゃうなんだか切ない明光くんとホワイトデーを過ごしたいです。あ〜〜最高!

第4位 灰羽リエーフくん バレンタインデーを期待しすぎるあまりもらった瞬間には爆発さえしそうだったリエーフくんは1か月間何をお返ししようかな〜と考えて考えて、考えた末に「はいっ俺からお返しです!クッキー!」と言いながら受け取る直前にふいっと上に持ち上げて、「もう1個あるんですよ!」え?と思って顔を上げた女の子をがばーっと抱きしめて「俺をプレゼントです(ハート)」って幸せそ〜に囁きます。はぁ?ってなってる女の子をお構いなしに「何でもしてあげるよ(ハート)」とやっぱり幸せそ〜に囁くのであ、そう…と受け入れつつ、でも別にして欲しいことないから早く部活行ってきなよとか言うと「え、ちょっと待ってそれは酷いよ!なんかない?あるでしょ!俺に!してほしい!こと!」と両手を広げて待っているので、え〜う〜んじゃあお姫様抱っことか?と呟くと目をキラキラさせて「オッケー!よいしょー!」と抱きあげて「アハハ〜軽い軽い!他には?何する?」えっほんとにもう無いよ〜と言うと不満そうに口を尖らせるのでじゃあキスして…と渋々言ってみるとニコッと笑って「うんっ(ハート)」とすっごい幸せそ〜にチューしてくれるリエーフくん、そういうホワイトデーを所望します控えめに言ってもかわいい好き

第5位 及川徹くん 歩いていると突然影ができて、はっと思った瞬間に壁ドンされて、見上げるとニヤニヤこっちを見下ろしている及川くんと目が合う。何してんのと問えば「何って壁ドンだよ、ビックリしたー?こういうの好きでしょ?」とバカにしてくるので、思わず拳を握りしめると「ちょっと待って暴力反対!ちゃん、今日は何の日?そう、ホワイトデーです!じゃじゃ〜ん」と目の前に小さなラッピング袋を取り出して「バレンタインありがとね。俺も大好きだよ!」とウィンクをして勝手に告白をして去っていく、そういう及川くんにマジでバカじゃないの!?と罵声を浴びせつつドキドキしてそれ以上なかなか距離を詰められない、悪友になりたいです、ハッピーホワイトデー!最高!

2016.02

音駒の妄想(主にリエーフ)その2


露出の高い服を着ています 女の子がちょっと襟ぐりの広いTシャツを着ていると、黒尾くんはいきなりジャージをぶん投げて何すんの!?ってなってる女の子に「いーから着とけ」と有無を言わさず羽織らせるスパダリ感ありますし、夜久さんはおもむろに怒った顔で仁王立ちして「なに考えてんだよ」とか言ってきて何が?となっていると途端に顔を赤くして「その服だよ!」ってプンプンして自分のジャージ羽織らせてチャックまでしっかり閉めますし、孤爪くんはのそっと近づいてきて何かと思えば「……これ着てて」とジャージをくれて何で?と聞けば「気が散るから……」とボソリ答えて去っていきますけど、リエーフくんはジャージという発想が思いつかないのでやたらと近づいて、女の子の方をチラ見している部員を睨んで牽制するスタイルを取ります。なんかリエーフ近い、暑苦しい……と文句を言っても「何言ってるでんすか!先輩のことは俺が守るので安心してくださいね」と妙に正義感を振りかざしてきます。でも結局自分の方が気になっちゃってハッと赤くなったりして、女の子に何?と聞かれると「せ、せ、先輩のばかっ!」とか言って目を逸らすんだけど隣からいなくならないし、他の部員と話してると「もういいでしょ?」と嫌そうな顔して立ちはだかってきたりして練習になりません。リエーフ練習に戻って!と怒られて「そんなあ……」と涙目になってるリエーフを見かねた黒尾さん辺りがこそっと「ジャージ貸してやれ」と耳打ちしてあげて「なるほど!!」となって元気復活、ドヤ顔でジャージ手渡して満足します。いつも一生懸命です。リエーフ可愛い!

体育してるみたいです 教室からグラウンドを見下ろすと体育の授業前のよう。黒尾くんは視線に気づいたらニッと笑ってこっちを指さしてくる挑戦的なポーズを取って、ジェスチャーで笑わせてくるかと思えば最後に投げキッスしてきて周りの男子がヒュ〜〜!って囃してくるので、こっちまで恥ずかしいんですけど……みたいな甘酸っぱい感じになりますし、夜久さんは案外とひらひら手を振り返してくれて、かと思えば隣にいた男子になんかからかわれた途端真っ赤になって、なんかやりあってるなあと思ったら今度はむすっとした顔でシッシッと手を払って「見・る・な」と念を押してくる甘酸っぱい感じになりますし、孤爪くんは手のひらを軽く持ち上げて合図してくれるんだけどあんまり動く様子がなくって、頑張ってーと声をかけても首を横に振るし、だるそうな彼に笑ってるとふと笑顔を返してくれてなんだか甘酸っぱい感じになりますけど、リエーフくんは長い手をブンブン振って「さ〜〜〜〜ん!!」って叫んでくるのでシー!ってやっても無視して「俺、走るんで〜〜〜!見ててくださ〜〜〜い!」って楽しそうに笑ってるので、しょうがなく頑張ってーと手を振れば「はい!!」と満面の笑みになって隣の友だちに「可愛すぎない?俺の先輩!」って真面目に言います。何か喋ってるなあ……と恐る恐るその様子を見ているとまた目が合って、途端に嬉しそうに笑って手を振ってくるカワイイ奴です。リエーフ可愛い!

助けてくれました 一緒に階段を上ってる最中、うっかり足を踏み外すと黒尾くんは「あぶね!」と身体をがばっと抱き寄せて力強く助けてくれて、「俺がいて良かったねえ、ちゃん?」とニヤニヤしてくるので悔しいけどキュンとしますし、夜久くんは「うわっ」と驚きつつも腕をぐっと掴み上げて、男らしさ発揮して軽々助けてくれて「大丈夫か?」と思いのほか優しい声をかけてくれるのでキュンとしますし、孤爪くんは何も言わず目を見開いて「!」と手を伸ばして手を掴ませてくれて、「あっぶな……ビックリした……」と言いながら二人で見つめ合って呆然、「怪我しなくてよかった……」と心配してくれるので不器用な優しさにキュンとしますけど、リエーフくんはバランス崩したのを見ても平気な顔して「よっと」脇から抱きあげてくれます。あまりうろたえず「大丈夫?」と聞いてきて、頼もしさにうっかりドキドキ。リエーフはこういうときに備えて階段を上るときは常に一歩下がってたりします。なんで?と聞くと「なんでだろ?さんが落ちないように見張ってるのかな?」とか素で言ってくる。そういうとこありますよね!リエーフ可愛い!

涙が出てしまいました うっかり涙してしまうと、黒尾くんは大きな手指でごしごし涙を拭って「泣き虫」と軽口叩きながらあやして最後には頭をポンポンしてくれますし、夜久さんは何も言わずタオルをくれて泣きやむまでずっと隣にいてくれて何なら最後には片腕の中に頭を抱き寄せてくれますし、孤爪くんは優しく覗きこんできて愚痴をこぼすのを聞いて最後には肩を貸して泣かせてくれますけど、リエーフくんは思うがままにがばっとと抱きしめて「気が済むまで泣いてください」って背中ぽんぽんして、自分も泣きそうな顔して最後にはしゃがんで覗きこんできて両手で頬を包んで「泣いてる先輩も可愛いけど、やっぱり俺は笑ってる先輩がすきだ」と囁いて笑わせてくれます。「大真面目なんだけどなぁ」と言いつつも笑ってくれて嬉しいリエーフはまあいっか、とどさくさに紛れておでことかにチューしてくる。このちゃっかりさん!リエーフ可愛い!

2016.07



2015.11


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